８月は。

８月はお盆とか終戦とか原爆とか、つい亡くなった人への想いに囚われる月です。
原爆に関しては、広島や長崎に近い県で育ったので、
「ひょっとしたらおばあちゃんがその日に広島に行ってたかもしれなかった」等の話を
同級生からたくさん聞きました。
私が生まれ今の実家がある街も、雲っていたから原爆が落とされなかった街です。
65年前のあの日、空が晴れていたら今ここに居るのは私ではなかった。
そう思うと、生きているだけで本当に有り難いのです。

先日から、ふと思い出してやまない方。
14年前、CLAMPジャンルで活動してみようと思った時に最初に不安に感じたのが
とても絵が綺麗な作家さんだから、絵がヘタレだとまずいのかなあ、ってことでした。
全然似ないんですがどうしよう？怒られちゃったりするのかな？みたいな。
話もあんまりバカなことを描いているといけないのかな、とか。

で、お知り合いになった方たちに尋ねてみました。
別々にお聞きしたお二人から、同じ答えをいただいたんです。

そっくりなものが見たいのなら、ご本人様の作品が一番なのだから、
貴方は貴方が感じるままに描けばいいじゃない、と。
似てるとか似てないとか、話が変だったりしてとか、気にしなくていいのよ、と。
それが二次創作っていうものでしょ、と。
思うままに、感じるままに、描けば良いの、と。そんな感じのことを。

とても勇気をもらいました（…そして、やりたい放題サークルに……）。

もうお会いすることが出来ないのです。お名前で検索してみて知った事実。
私はあなたの作品が大好きで、今でも胸に響くものであることは間違いなくて。
もっとあなたの作品を見たかった。…そう、思います。

８月の風に、祈りと想いをこめて。きっと風が好きだった人だと思うから。

大好きだった祖父が亡くなった時のことを、母はいつも「風のようだった」と表現します。
そして、自分もそうありたいと言います。
私も、好きだった人たちは風になって自分の周りに居てくれる、そんな気がします。

だから私は「お盆だから帰ってくる」という意識を持っていません。
いつも側に居てくれるから。
迎えるとか送るとか、実感が湧かなくて。
（否定してる訳じゃないです。仏教的な物の考え方はむしろ好きだし、素敵だなと思ってますよ）

昴流さんの側にも北都ちゃんと星史郎さんがいつも居てくれていると思ってるのです。
天国とか地獄とか分け隔てなくて、好きな人の、大切に想う人の側に居るんじゃないかなって。
私だったらそうしたいと思うし。たとえ気づいてもらえなくても。

…そんなことを、いつか形にしたいなあ…と思っている2010年の晩夏なのでした。

-------追記--------
今敏監督のご冥福を心よりお祈り申し上げます……びっくりした…。